バンコクは日本人が暮らしやすい都市ですが、日本人や外国人を狙った詐欺は実際に発生しています。
特に注意したいのは、観光地だけではありません。日本人が多く暮らすプロンポン、トンロー、エカマイなどのスクンビット地区でも、見知らぬ人から声をかけられ、現金をだまし取られる被害が報告されています。
詐欺の手口を知らないと、相手の話を聞いているうちに断りにくくなったり、「少し見せるだけ」「後で返す」と思って応じてしまったりすることがあります。
この記事では、在タイ日本国大使館やタイ観光警察の注意喚起を参考に、バンコクで日本人が注意したい詐欺の手口と、被害を防ぐための対応をまとめます。
最終更新:2026年7月
最初に覚えておきたいこと
路上で見知らぬ人から、お金、財布、パスポート、銀行口座、スマートフォンを見せるよう求められても応じないでください。相手と言い争わず、人の多い場所や店舗へ移動し、必要に応じて警察へ連絡します。
バンコクで注意したい詐欺7選
1.「日本のお金を見せて」と頼む詐欺
在タイ日本国大使館が繰り返し注意を呼びかけているのが、いわゆる「お金見せて詐欺」です。
路上や商業施設などで外国人風の男女から声をかけられ、
- 日本へ旅行するので日本円を見たい
- 日本のお札の種類を教えてほしい
- 日本円とタイバーツを比較したい
- 財布を見せてほしい
などと頼まれます。
財布や現金を見せると、会話や両替の確認をするふりをしながら、一部の現金を抜き取られることがあります。
対策
- 財布や現金を取り出さない
- 日本円やタイバーツを見せない
- 相手の話を最後まで聞こうとしない
- 「分かりません」と伝えて、その場を離れる
- 追いかけられたら店舗や警備員のいる場所へ入る
2.スクンビット周辺の寸借詐欺
プロンポン、トンロー、エカマイなど、日本人が多い地域で報告されているのが寸借詐欺です。
旅行者や出張者を装った人物が、日本語や英語で、
- 財布をなくした
- ホテル代が払えない
- 空港へ行く交通費がない
- カードが使えない
- 後で必ず返す
などと話し、現金を貸してほしいと頼みます。
名刺、連絡先、身分証のようなものを見せて信用させる場合もありますが、本物とは限りません。
対策
- 見知らぬ人へ現金を渡さない
- ATMまで一緒に行かない
- スマートフォンを貸さない
- 送金やQRコード決済をしない
- 本当に困っているようなら警察や大使館への相談を案内する
3.警察官・郵便局・銀行などを名乗る電話詐欺
警察官、入国管理局、郵便局、銀行などを名乗り、
- あなた名義の荷物から違法な物が見つかった
- マネーロンダリングに関与している
- 口座を調査する必要がある
- 逮捕を避けるために送金が必要
- 個人情報を確認したい
などと言って不安をあおる手口があります。
ビデオ通話へ誘導し、制服姿を見せたり、警察の書類のような画像を送ったりする場合もあります。
対策
- 相手の指示に従って送金しない
- パスポート番号や銀行情報を伝えない
- 画面共有アプリや遠隔操作アプリを入れない
- 一度電話を切る
- 公式サイトに掲載された番号へ自分からかけ直す
- 会社や家族にも相談する
警察や公的機関を名乗られても、電話口で急いで送金する必要はありません。
在タイ日本国大使館「警察官などを名乗る詐欺」の注意喚起を見る
4.タクシーの料金・遠回りトラブル
流しのタクシーでは、メーターを使わず高い料金を提示したり、遠回りしたりするトラブルがあります。
すべての運転手に問題があるわけではありませんが、乗車前に条件を確認することが大切です。
対策
- 乗車前にメーターを使用するか確認する
- 目的地を地図で設定しておく
- 車両番号を確認する
- 家族に現在地を共有する
- 不安を感じたら安全な場所で降りる
- 配車アプリを利用する
配車アプリを利用すると、運転手、車両、乗車地点、目的地、料金の目安をアプリ上で確認できます。
ただし、アプリ外で個人的な送迎を頼む場合は、料金や保険、運転手の身元を十分に確認してください。
5.「寺院は閉まっている」から始まる宝石店・土産店詐欺
王宮や寺院の周辺で、親切そうな人物から、
- 今日は寺院が閉まっている
- 今だけ特別な行事がある
- 安く回れるトゥクトゥクを紹介する
- 宝石を日本で売れば利益になる
- 今日だけ特別価格で買える
などと声をかけられることがあります。
そのままトゥクトゥクや車に乗ると、宝石店、スーツ店、土産店などへ連れて行かれ、高額な商品を勧められることがあります。
対策
- 施設の開館状況は公式サイトや窓口で確認する
- 路上で紹介された店へ行かない
- 「日本で転売すればもうかる」という話を信用しない
- その場でカード決済や送金をしない
- 断りにくい場所へ入らない
宝石や高額商品は、所属団体や営業実態を確認できる店舗で購入してください。
6.偽のホテル・コンドミニアム・サービス予約詐欺
SNS広告、偽の公式ページ、メッセージアプリなどを使い、実在するホテルや事業者になりすまして予約金を振り込ませる詐欺があります。
本物のページから写真やロゴをコピーしていることもあり、見た目だけでは判断しにくい場合があります。
対策
- 相場より極端に安い料金を警戒する
- SNSのメッセージだけで予約を完結させない
- 振込先の名義を確認する
- 公式サイトに掲載された電話番号へ連絡する
- ページが作られた時期や過去の投稿を確認する
- 予約前に事業者へ直接確認する
タイ観光警察は、宿泊施設やURLの確認、詐欺の報告に利用できる公式Trust Portalを公開しています。
Tourist Police Trust Portalを見る
7.高額収入・簡単な副業をうたう求人詐欺
SNSやメッセージアプリで、
- 簡単な作業で高収入
- 海外で短期間働くだけ
- 商品を評価するだけ
- 指定された口座へ送金するだけ
- 旅費や宿泊費を負担する
などと勧誘される場合があります。
最初は少額の報酬が支払われても、その後、保証金、登録料、解除料などの名目で送金を求められることがあります。
海外へ移動させられ、犯罪行為への加担を強要される危険もあります。
対策
- 仕事内容が曖昧な求人へ応募しない
- 働く前に保証金を払わない
- 自分名義の銀行口座やSIMを他人へ渡さない
- パスポートを預けない
- 会社名、所在地、雇用条件を確認する
- 家族へ知らせず海外へ移動しない
詐欺を見分ける5つの共通点
- 急がせる:「今すぐ」「今日だけ」と判断する時間を与えない
- 不安をあおる:逮捕、罰金、口座凍結などを持ち出す
- 秘密にさせる:家族や会社へ相談しないよう求める
- 送金させる:現金、QR決済、暗号資産などを要求する
- 公式窓口を避ける:警察や会社への確認を嫌がる
一つでも当てはまったら、その場で判断せず、一度連絡を切り、家族、勤務先、警察などへ確認してください。
詐欺に遭った、または不安を感じたときの連絡先
タイ観光警察:1155
外国人旅行者や滞在者の相談、通訳支援などを受け付けています。
警察緊急通報:191
救急医療:1669
在タイ日本国大使館領事部
公式サイトで最新の電話番号と受付案内を確認してください。
被害に遭ったときに残しておくもの
- 相手の電話番号やアカウント名
- メッセージのスクリーンショット
- 送金記録や領収書
- 車両番号や場所
- 相手の特徴
- 被害が起きた時刻
- 広告やウェブページのURL
証拠を消さず、できるだけ早く警察、銀行、カード会社、勤務先などへ連絡してください。
カードや口座情報を伝えてしまった場合は、被害が確認できていなくても、銀行やカード会社へ停止や監視を相談します。
まとめ|親切そうな相手でも、その場でお金を出さない
バンコクで暮らしていると、困った人を助けたいと思う場面もあります。
しかし、見知らぬ人から財布、現金、口座、パスポートなどを求められた場合は、親切心だけで応じないことが大切です。
その場で現金を出さない。
個人情報を渡さない。
一人で判断せず、公式窓口へ確認する。
この3つを守るだけでも、多くの被害を防ぎやすくなります。
不安を感じたときは、相手を論破しようとせず、まず安全な場所へ移動してください。
主な情報確認先
・在タイ日本国大使館「海外安全情報」
・タイ観光警察
・タイ政府広報
詐欺の手口や連絡先は変化する場合があります。被害時には、各機関の公式サイトで最新情報をご確認ください。
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