タイ・バンコクの水道水は飲める?駐在家庭の飲み水・浄水器・料理・歯磨きを徹底解説

タイ・バンコクへの赴任が決まると、 かなり早い段階で気になるのが、 「水道水は飲めるの?」 という問題です。

日本では蛇口の水をそのまま飲めるため、

「歯磨きは水道水で大丈夫?」
「料理や炊飯には使える?」
「子どもにも飲ませていい?」
「浄水器は必要?」

と迷う家庭も多いでしょう。

結論からいうと、 バンコクの水道水は、 首都圏水道公社(MWA)が飲用基準を満たす水として管理しています。

ただし、 駐在家庭が実際に使う水は、 浄水場から出たあと、 街の配水管や建物内の設備、 貯水タンクなどを通って蛇口まで届きます。

そのため、 「タイの水道水は絶対に飲めない」でも、 「どのコンドミニアムでも蛇口からそのまま飲めばよい」でもありません。

この記事では、 2026年時点の公的情報をもとに、 バンコクで暮らす駐在家庭が 水道水と飲み水をどう使い分ければよいのかを 具体的に整理します。

先に結論|バンコク駐在ならこう使い分ければいい

飲み水: 浄水器の水または市販の飲料水を使うと分かりやすい

炊飯・スープ・お茶: 家庭で飲料用としている水を使う

歯磨き: 水道水を使う家庭も多い。気になる場合や小さな子どもには飲料水でもよい

野菜・食器洗い: 通常は水道水を使用

風呂・シャワー: 通常は水道水を使用

一番大切: 水道局だけでなく、自分の建物の配管や貯水設備も確認する

バンコクの水道水は公式には「飲める水」

バンコク、 ノンタブリー、 サムットプラーカーンの水道を管理しているのが、 MWA(Metropolitan Waterworks Authority/首都圏水道公社)です。

MWAは、 水源から浄水場、 配水網まで水質を管理しています。

2025年の水質報告では、 供給する水道水について 飲料水質基準を満たすよう管理されていることが示されています。

また2026年にも、 MWAはサービス地域の水道水について、 清潔で安全な飲用水として利用できることを改めて案内しています。

つまり、 「タイだから浄水場から出る水そのものが危険」 という理解は正確ではありません。

では、なぜ日本人は水道水をそのまま飲まないの?

ここが一番重要なポイントです。

水道局が管理している水質と、 自宅の蛇口から出る水を まったく同じ問題として考えない方が分かりやすくなります。

水道水は、 MWAの施設を出たあと、 配水管や建物内の給水設備などを通って 家庭へ届きます。

コンドミニアムやアパートによっては、 貯水タンクを利用しています。

MWA自身も、 建物内の給水設備を適切に管理し、 貯水タンクを6か月ごとに清掃する ことを勧めています。

つまり、 水道局側の水が基準を満たしていても、 家庭では 自分が住む建物側の管理状態まで見る必要がある ということです。

在タイ日本国大使館はどう案内している?

在タイ日本国大使館の生活情報では、 バンコクの水道水について、 洗面や入浴には問題ないと案内しています。

一方で飲用については、 浄水器を通し、煮沸してから飲む方がよい としています。

また、 バンコクでは飲料用の水を安価に購入できるため、 市販水を利用する方法も案内されています。

MWAの説明と大使館の案内を合わせて考えると、 駐在家庭では、

生活用水は普通に水道水を使い、 直接口に入る水は浄水器や市販水を使う

という運用が分かりやすいでしょう。

歯磨きは水道水で大丈夫?

赴任直後によく気になるのが 歯磨きです。

歯磨きでは、 コップ一杯の水をそのまま飲むわけではありません。

そのため、 バンコク生活で水道水を使って 歯磨きをしている家庭もあります。

一方、

  • 赴任直後で建物の水環境がまだ分からない
  • 小さな子どもが歯磨きの水を飲んでしまう
  • 蛇口の水に濁りやにおいがある
  • どうしても心理的に気になる

という場合は、 飲料水を使っても構いません。

「歯磨きに水道水を一滴でも使ったら危険」 と考える必要はありませんが、 家庭が安心できる方法で始めれば十分です。

料理・炊飯には水道水を使える?

料理では、 「洗う水」と 「最終的に口へ入る水」を分けて考えると 分かりやすくなります。

食器を洗う、 鍋を洗う、 野菜を洗うといった用途では、 通常は水道水を使います。

一方、

  • 炊飯
  • スープ
  • みそ汁
  • 麦茶
  • コーヒー
  • 氷

など、 水そのものを口にする用途では、 家庭で飲料用としている水を使えば 判断が簡単です。

家族の中で 「飲む・料理に使うのはこちら」 と統一しておくと、 子どもや来客も迷いません。

野菜や果物はペットボトルの水で洗うべき?

野菜や果物を洗うたびに、 大量のペットボトル水を使う必要はありません。

通常の洗浄には水道水を使い、 食材を適切に保管・調理します。

食あたり対策では、 水だけに注意するのではなく、

  • 手を清潔にする
  • 生ものの保存温度を守る
  • 肉や魚を十分に加熱する
  • 生ものと加熱済み食品の調理器具を分ける

など、 食品衛生全体を見ることが大切です。

タイのレストランの氷は大丈夫?

バンコクでは、 レストランやカフェで 氷入りの飲み物が普通に提供されています。

「タイでは氷を一切口にしてはいけない」 と一律に考える必要はありません。

一方で、 衛生状態が明らかに気になる店では、 氷だけでなく、 食器や食材の管理も含めて判断した方がよいでしょう。

心配であれば、 「氷なし」を選ぶ方法もあります。

浄水器は必要?

バンコクで数年間暮らす家族なら、 キッチンへ浄水器を設置すると かなり便利です。

浄水器があれば、

  • 飲み水
  • 炊飯
  • 料理
  • お茶
  • コーヒー

などへすぐ使えます。

毎回ペットボトルを買い、 部屋まで運ぶ負担も減らせます。

バンコクには、 日本語で対応している 浄水器レンタル会社もあります。

2026年現在も、 月額レンタル、 定期的なフィルター交換、 設置サービスなどを提供する会社があります。

ただし、 会社ごとに 料金、 フィルター方式、 交換頻度、 最低契約期間などが違います。

「日本人がよく使っているから」 だけで決めず、 契約内容まで確認してください。

浄水器・ウォーターサーバー・ペットボトルを比較

方法 向いている家庭 確認点
浄水器 家族暮らし・料理をよくする フィルター交換・設置条件
ウォーターサーバー 飲料中心・温水や冷水をすぐ使いたい ボトル交換・配送・置き場所
ペットボトル 単身・赴任直後 運搬・保管・ごみ

赴任直後から 高額な浄水設備を契約する必要はありません。

最初は市販の飲料水を使い、 実際の家族の使用量を確認してから 浄水器を検討しても遅くありません。

コンドミニアム内見で「水」も確認する

物件選びでは、 駅からの距離や部屋の広さだけでなく、 水回りも実際に確認してください。

特に見ておきたいのは、

  • 蛇口を開けた直後に濁りがないか
  • 異常なにおいがないか
  • 水圧が十分か
  • シャワーのお湯が安定するか
  • 排水が遅くないか
  • 浄水器を設置できるか
  • 建物の貯水タンクをどの程度の頻度で清掃しているか

です。

MWAは、 貯水タンクを定期的に確認し、 6か月ごとの清掃を勧めています。

管理事務所へ 「タンクはいつ清掃しましたか?」 と聞くことは、 決して細かすぎる質問ではありません。

物件全体の確認ポイントについては、 バンコクのコンドミニアム選び|駐在家族が内見で確認する20項目 でも詳しくまとめています。

水道水が赤い・濁っている・におう場合は?

普段と明らかに違う状態なら、 「タイでは普通なのだろう」 とそのまま使用しないでください。

たとえば、

  • 赤茶色の水が出る
  • 異物が見える
  • 突然強いにおいがする
  • 水圧が急に変わった

といった場合です。

まずコンドミニアムの管理事務所へ連絡し、 建物内の工事、 配管、 貯水タンクなどに問題がないか確認します。

MWAには、 地域の水質を確認できる オンラインの水質モニタリングシステムもあります。

シャワーで髪がきしむのは水が危険だから?

バンコクへ来て、

「髪がごわつく」
「肌の感じが日本と違う」

と感じる人もいます。

しかし、 それだけで 「水道水が汚染されている」 とは判断できません。

気候、 汗、 紫外線、 エアコン、 シャンプー、 皮膚の状態なども影響します。

シャワーフィルターや軟水器を利用する家庭もありますが、 水だけを原因と決めつけない方がよいでしょう。

赴任初日は飲料水を買えば十分

タイへ到着した初日から、 浄水器が設置されている必要はありません。

まずは、 コンビニやスーパーで 市販の飲料水を購入すれば十分です。

実際に住居へ入って、

  • 家族が1日に何リットル使うか
  • 料理をどの程度するか
  • 浄水器を置けるか
  • 会社から補助が出るか

などを確認してから決めましょう。

赴任初日の流れについては、 タイ・バンコク赴任の到着初日|スワンナプーム空港から住居まで9ステップ でもまとめています。

飲料水はバンコクで普通に買える

飲料水は、 コンビニ、 スーパー、 デリバリーなどで簡単に購入できます。

そのため、 日本から水そのものを持ち込む必要はありません。

バンコクの日用品・食品の買い方については、 バンコクのフジスーパー全5店舗|何が買える?日本食材・日用品と使い分け も参考にしてください。

赤ちゃんのミルクに使う水は?

赤ちゃんの調乳については、 大人の飲料水とまったく同じ感覚で判断しない方が安心です。

使用する粉ミルクの説明、 医師や医療機関の指示に従ってください。

市販水についても、 「ミネラルウォーターなら何でもよい」 とは限りません。

赤ちゃんの年齢や製品によって判断が必要なため、 不安な場合は小児科へ相談してください。

「MWAは飲めると言うのに、大使館は市販水を勧める」のはなぜ?

ここまで読むと、 疑問に思うかもしれません。

MWAは 「水道水は飲用基準を満たしている」 と説明しています。

一方、 在タイ日本国大使館は、 飲用する場合は浄水・煮沸し、 市販水を利用する方法を案内しています。

この2つを 単純にどちらかが間違いだと考える必要はありません。

MWAは、 水道事業者として供給する水の品質を管理しています。

一方、 実際の生活では、 建物内の設備やタンクなど 水道局だけでは完結しない部分があります。

だから駐在家庭では、 水道水を生活用水として普通に使いながら、 直接飲む水だけは一段慎重にする という方法が取りやすいのです。

まとめ|バンコクの水道水は「飲めない」で終わらせない

バンコクの水道水について、 昔から 「タイの水は絶対に飲んではいけない」 というイメージがあります。

しかし、 2026年現在、 MWAは水質を継続的に監視し、 飲料水質基準を満たす水として供給しています。

一方で、 駐在家庭では 建物内の配管や貯水設備も考える必要があります。

そのため、 現実的には、

風呂・洗面・食器洗いなどは水道水。
飲み水や直接口に入る料理用の水は、 浄水器または市販の飲料水。

という使い分けが分かりやすいでしょう。

そして物件選びでは、 蛇口の水だけでなく、 建物の貯水タンクが適切に管理されているかも 確認してください。

「タイだから危険」 「公式が飲めると言っているから何も気にしなくていい」 のどちらにも振り切らず、 現在の公的情報と、自分が住む建物の状態を両方見る ことが大切です。

主な情報確認先

・Metropolitan Waterworks Authority(MWA)水質報告・Water Safety Plan
・MWA Tap Water Quality Monitoring System
・在タイ日本国大使館「タイ滞在豆知識」

水質やサービス内容は変更される可能性があります。 最新情報はMWAや居住する建物の管理事務所で確認してください。

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