バンコク赴任で、意外と後回しになりやすいのが スマートフォンの通信環境です。
旅行なら「数日間ネットが使えればいい」で済みます。
しかし駐在では違います。
地図、配車、翻訳、会社や学校との連絡、病院検索、SMS認証など、 生活を始めた瞬間からスマートフォンを使います。
さらに数年住むなら、 「到着初日に使えるSIM」と「長期間使う電話番号」を分けて考える ことが重要です。
先に結論|駐在ならこの順番が失敗しにくい
① 日本にいるうち
自分のスマートフォンがeSIM対応か確認し、日本の電話番号をどう残すか決める。
② バンコク到着直後
会社からSIMがすぐ支給されないなら、Tourist SIM・eSIMなどで通信を確保する。
③ 生活が落ち着いてから
自宅・勤務先で電波を確認し、長期利用するプリペイドまたはポストペイドへ整える。
駐在員は「旅行者向けeSIMランキング」だけで選ばない
タイ旅行の記事では、 料金、通信容量、利用日数だけを比較すれば十分なことがあります。
しかし駐在では、 次の条件も重要です。
- タイの電話番号が必要か
- SMSを受信できるか
- 電話を発信できるか
- 数か月・数年同じ番号を維持できるか
- 自宅と勤務先で電波が入るか
- 機種変更時にeSIMを移行できるか
- 困ったときに店舗で相談できるか
特に注意したいのが、 「データ通信ができる」ことと「タイの携帯番号として使える」ことは同じではない という点です。
赴任初日の通信はどうする?3つのパターン
PATTERN 1
会社からSIMが支給される
会社SIMを受け取れる時期を確認し、それまで日本のローミングや短期eSIMでつなぎます。
PATTERN 2
eSIM対応スマホ
公式Tourist eSIMなどで到着直後の通信を確保し、長期回線は後で落ち着いて選びます。
PATTERN 3
eSIM非対応
空港や公式キャリアショップで物理SIMを購入します。パスポートをすぐ出せるようにしておきます。
AISとTrue/dtac、駐在ならどれを選ぶ?
「絶対にAIS」「Trueが最強」のように決めつける必要はありません。
バンコクでは、 建物、高層階、部屋の位置、勤務場所によって電波状況が変わることがあります。
そのため、駐在では 料金表だけでなく、自分が実際に暮らす場所で使えるか を見る方が重要です。
| 確認項目 | AIS | True / dtac |
|---|---|---|
| Tourist eSIM | 公式販売あり | 公式販売あり |
| 物理Tourist SIM | 空港・AIS Shopなど | 空港・True/dtac Shopなど |
| 長期eSIM | プリペイド・ポストペイドに対応 | 契約プラン・端末条件を店舗で確認 |
| 駐在者が見るポイント | 自宅・勤務先の電波、店舗、長期料金 | 自宅・勤務先の電波、店舗、長期料金 |
※料金・キャンペーンは頻繁に変更されます。この記事では特定プランの価格を固定せず、購入前に各社公式サイトで最新条件を確認する前提にしています。
日本語で契約したいなら、日系携帯ショップも選択肢
AISやTrue/dtacの公式ショップで直接契約する場合、 基本的にはタイ語または英語で手続きを進めます。
SIMを入れるだけなら難しくなくても、
- ポストペイド契約
- eSIMへの変更
- 機種変更
- 番号の引き継ぎ
- 突然通信できなくなったとき
- スマートフォンの設定トラブル
まで考えると、 日本語で相談できること自体に価値があります。
特に、タイ語や英語で通信契約をすることに不安がある方、 会社から携帯電話が支給されない帯同家族、 スマートフォンの設定が苦手な方は、 日系携帯ショップも比較してみるとよいでしょう。
| 日系サービス | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ベリーモバイル | AIS・True系の回線、日本語サポート。バンコクとシラチャに店舗があり、日本にいるうちにSIMを受け取れるサービスもあります。 | 赴任前からタイの電話番号を準備したい人、日本語サポートを重視する人 |
| YourMobile | AIS・TRUE・DTACの各回線からプランを比較でき、日本語で端末設定やトラブルの相談もできます。 | 複数キャリアを比較して決めたい人、契約後も日本語で相談したい人 |
日系だから必ずおすすめ、ではありません
料金だけを重視するなら、 AISやTrue/dtacと直接契約した方が合う場合もあります。
料金・日本語サポート・店舗の近さ・使いたい回線 を比較して、自分に合う方法を選んでください。
Tourist SIMをそのまま数年間使う前に確認する
到着時のTourist SIMは便利です。
ただし、駐在者が 「この番号を数年間そのまま使おう」 と考える場合には注意が必要です。
AISは、Tourist SIMを有効化から60日を超えて継続利用したい外国人旅行者に、本人確認の再実施を案内しています。
True/dtacのTourist SIMにも有効期間のルールがあり、継続利用時にはパスポートによる本人確認が必要になる場合があります。
駐在なら「仮の回線」と「長期回線」を分ける
Tourist SIMを長期利用できる場合でも、会社の携帯補助、必要な通話量、自宅の電波、契約書類などが分かってから長期プランを決めた方が、後から番号や契約を変更する手間を減らせます。
「データ専用eSIM」で困ること
海外向けeSIMには、 インターネットだけを提供する データ専用タイプ があります。
地図やLINEだけなら便利ですが、 駐在生活のメイン回線として使うなら確認が必要です。
True/dtacの公式Tourist SIMにもData-Onlyタイプがあり、 商品によっては通常の発信やSMS送信が利用できません。
購入前に、
- タイの電話番号が付くか
- 電話を発信・着信できるか
- SMSを受信できるか
- データ通信だけなのか
を確認してください。
日本の電話番号はすぐ解約しない方がよい
タイに数年間住むからといって、 日本の携帯番号を出発前にすぐ解約すると、 後で困ることがあります。
日本の銀行、クレジットカード、各種オンラインサービスなどで、 登録済みの日本番号へSMS認証が送られることがあるためです。
デュアルSIMに対応するスマートフォンなら、
- 日本回線:電話番号・SMS維持
- タイ回線:通話・モバイルデータ
のように分ける方法があります。
日本回線の高額ローミングに注意
タイのSIMをデータ通信に使う場合でも、日本側回線のモバイルデータやデータローミング設定を確認してください。料金体系は日本の契約会社によって異なるため、渡航前に海外利用条件を確認します。
プリペイドとポストペイド、駐在ならどちら?
赴任直後はプリペイドが楽
まだ住居や会社の契約状況が固まっていない段階では、 プリペイドは始めやすい選択肢です。
必要な分だけチャージし、 生活状況を見てから次の契約を決められます。
ポストペイドは必要書類を確認する
外国人が月額契約を申し込む場合は、 パスポート以外にも追加書類を求められることがあります。
AISでは、外国人の月額回線登録について、 パスポートに加え、条件を満たすワークパーミットなどの書類を案内しています。
必要書類や審査条件は変更される可能性があるため、 赴任後に公式ショップで確認してください。
自宅を決める前・長期契約前に電波を試す
通信会社選びで見落としやすいのが、 自宅の部屋で本当に電波が入るか です。
同じスクンビットでも、 建物や部屋の位置によって通信状況が異なることがあります。
コンドミニアムの内見では、 候補の通信会社を使っているなら、 実際に室内で通信と通話を試してください。
住居内見で確認したい項目は、こちらの記事にまとめています。
バンコクのコンドミニアム選び|駐在家族が内見で確認する20項目
日本を出る前のチェックリスト
- □ スマートフォンがeSIM対応か確認した
- □ SIMロック・端末の利用条件を確認した
- □ 日本の電話番号を残すか決めた
- □ 日本回線の海外ローミング料金を確認した
- □ 会社からタイSIMが支給されるか確認した
- □ 支給されるなら受取日を確認した
- □ 到着初日に使う通信手段を決めた
- □ eSIM設定に使えるWi-Fiを確保した
- □ キャリアのアプリ・ログイン情報を保存した
- □ 家族それぞれの通信手段を決めた
バンコク到着後のチェックリスト
- □ モバイルデータ通信ができる
- □ 自分のタイ電話番号を保存した
- □ 家族全員の番号を登録した
- □ 自宅・勤務先で電波を確認した
- □ SMS受信ができるか確認した
- □ 残高・データ容量の確認方法を把握した
- □ チャージ・支払い方法を確認した
- □ Tourist SIMを使う場合は有効期限を確認した
まとめ|赴任初日のSIMと、数年間使う回線は別に考える
バンコク到着直後は、 細かな料金差より すぐインターネットへつながること の方が重要です。
地図が見られる。
家族へ連絡できる。
配車や病院検索ができる。
まず、その状態を作ってください。
そして生活が落ち着いたら、 自宅と勤務先の電波、会社補助、電話番号の維持、料金を確認して長期回線を決める。
「旅行者として一番お得なSIM」ではなく、「数年間のバンコク生活で困らない通信環境」を作る。 駐在では、その視点の方が重要です。
バンコク赴任の準備を続けるなら
バンコク駐在の赴任準備|出発前にやること・確認すること10選
住居、学校、ビザ、保険、生活費まで、赴任準備全体を整理できます。
バンコク赴任後1か月で困らないために|到着直後にやること・準備すること7選
通信を整えたあと、移動、病院、支払い、学校などをどの順番で整えるか確認できます。
バンコクのコンドミニアム選び|駐在家族が内見で確認する20項目
通信環境も含め、入居後に後悔しないための内見ポイントを確認できます。

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