バンコクの雨季に備えるなら、大きな長靴を一足用意するだけでは十分ではありません。
外出時は晴れていたのに、帰宅時間に激しい雨が降る。歩道に水がたまり、靴やかばんが濡れる。配車アプリで車を呼んでも、交通渋滞でなかなか到着しない。
バンコクの雨季では、雨が降っている時間だけでなく、雨が止んだ後の移動にも影響が残ることがあります。
一方、重い長靴、大きな傘、使わない防水用品を日本から大量に持参すると、荷物と収納場所を圧迫します。
この記事では、バンコクで長く暮らした経験を踏まえ、雨季の通勤、買い物、学校送迎で役立つ持ち物7選と、日本から持参する物・現地で購入できる物の分け方を解説します。
なお、冠水した道路は、深さ、路面、排水口、電気設備などの状態を外から判断できません。防水靴を履いていても、危険な冠水路へ入らないことを優先してください。
最終更新:2026年7月
雨季に準備したい7つの物
- 持ち歩きやすい折りたたみ傘
- 滑りにくい防水靴・レインシューズ
- リュック・かばん用の防水カバー
- スマートフォン用の防水ケース
- 薄手のレインコート・ポンチョ
- 速乾タオル・替えの靴下・防水袋
- モバイルバッテリー・小型ライト
バンコクの雨季はいつ?
タイの雨季入りは、タイ気象局が降雨の広がり、風向きなどを確認して発表します。
2026年は、タイ気象局の月間気象報告で5月15日に雨季へ入ったとされています。
ただし、雨季の開始日、雨量、雨の多い地域は毎年同じではありません。
「5月から10月までは毎日一日中雨が降る」と考えるのではなく、当日の予報や大雨警報を確認してください。
バンコクの雨で困りやすいこと
- 短時間に雨が強くなる
- 歩道や道路に水がたまる
- 車やバイクが水を跳ねる
- 交通渋滞が長引く
- タクシーや配車車両がつかまりにくくなる
- 駅から住居までの短い距離で濡れる
- 靴、かばん、書類、端末が濡れる
- 子どもの学校送迎に時間がかかる
- 停電や通信障害に備える必要が生じる
雨具だけでなく、移動時間、充電、濡れた物の収納まで考えておくと、雨季の負担を減らせます。
1.持ち歩きやすい折りたたみ傘
雨季は、朝に晴れていても外出中に雨が降ることがあります。
自宅を出る時点で雨が降っていなくても、かばんへ入れられる折りたたみ傘を常に持っておくと便利です。
折りたたみ傘を選ぶポイント
□ 毎日持ち歩ける重さである
□ 収納時にかばんへ入る
□ 開いたときに小さすぎない
□ 骨と接合部分が弱すぎない
□ 濡れたまま収納できる袋が付いている
□ 子どもでも安全に開閉できる
□ 自動開閉式の場合は、重さと操作性を確認した
非常に軽い傘は持ち運びやすい一方、強い風で壊れやすい場合があります。
反対に、頑丈さだけを求めて重い商品を選ぶと、日常的に持ち歩かなくなる可能性があります。
実際に毎日かばんへ入れられる重さを優先してください。
長傘も必要?
自宅から車、駅、学校などへ移動するときには、長傘の方が体や荷物を覆いやすい場合があります。
ただし、電車、車、店内へ持ち込む際は、濡れた傘の扱いが負担になります。
次のように使い分けると管理しやすくなります。
- 日常の持ち歩き:折りたたみ傘
- 自宅周辺や学校送迎:長傘
- 子どもの通学:学校の規則と年齢に合う傘
2.滑りにくい防水靴・レインシューズ
雨季の靴は、防水性だけでなく、滑りにくさ、重さ、乾きやすさを確認します。
膝まである大きな長靴は、水を防ぎやすい一方、暑いバンコクでは蒸れやすく、収納や移動の負担になることがあります。
日常生活で使いやすい防水靴
- 足首程度まで覆うショート丈のレインシューズ
- 防水性のあるスニーカー
- 底が滑りにくい靴
- 濡れても乾きやすい靴
- 汚れを拭き取りやすい靴
購入時の確認点
□ 通常の靴下を履いてもきつくない
□ 靴底に十分な凹凸がある
□ 濡れた床でも滑りにくい
□ 長時間履いても重すぎない
□ 脱ぎ履きしやすい
□ 内側まで濡れた場合に乾かせる
□ タイで保管しやすい大きさである
長靴を履いていれば冠水路を歩ける?
長靴を履いていても、冠水した道路を歩くことは勧められません。
冠水路では、次の危険を外から確認できない場合があります。
- 開いた排水口や側溝
- 段差や穴
- 割れた物や金属片
- 下水やごみを含む水
- 漏電や倒れた電気設備
- 急に深くなる場所
- 走行車両による水流
防水靴は、通常の雨、水たまり、濡れた歩道などで足を守るために使います。
冠水が深い場合は、雨が弱まって水が引くのを待つ、経路を変える、建物内へ避難するなど、安全を優先してください。
3.リュック・かばん用の防水カバー
傘を差していても、肩や背中側のかばんは濡れやすくなります。
通勤用パソコン、学校書類、教科書、タブレットなどを持ち歩く場合は、かばんの防水対策が必要です。
主な選択肢
- 防水素材のリュック
- リュックへ被せるレインカバー
- 書類・端末用の防水ポーチ
- かばんの中へ入れるドライバッグ
- ファスナー付きの防水袋
「防水」と表示されていても、ファスナーや縫い目から水が入る商品があります。
完全防水なのか、日常の小雨に対応する撥水なのかを確認してください。
レインカバーの確認項目
- 自分のリュックへ合うサイズ
- 風で外れにくい固定方法
- 使用後に乾かしやすい素材
- 収納袋が付いているか
- 夜間に見えやすい反射材があるか
4.スマートフォン用の防水ケース
バンコクでは、配車アプリ、地図、連絡、支払いなどにスマートフォンを使う場面が多くあります。
雨の中で車を待っているときにスマートフォンが濡れ、操作や連絡ができなくなると困ります。
準備できる物
- 防水スマートフォンケース
- 防水ポーチ
- ファスナー付きの透明袋
- 端末を拭く小さなタオル
- 充電口へ水が入らないケース
防水ポーチへ入れたままタッチ操作や顔認証を利用できるか、購入前に確認してください。
安価なケースでも、雨から一時的に守る目的なら役立ちます。ただし、水中での使用を保証する物とは限りません。
5.薄手のレインコート・ポンチョ
子どもの送迎、荷物を持った移動、屋外行事などでは、傘だけでは体や荷物を覆いきれないことがあります。
両手を空けたい場面では、薄手のレインコートやポンチョが役立ちます。
レインコートを選ぶポイント
- 暑い環境でも着られる薄さ
- 蒸れを逃がす構造
- かばんの上から着られる大きさ
- フードが視界を遮りすぎない
- 反射材が付いている
- 使用後に乾かしやすい
- 小さく収納できる
厚手の完全防水タイプは雨を防ぎやすい一方、暑さと湿気で内部が蒸れる可能性があります。
徒歩時間や用途に合わせて選んでください。
子ども用は安全性を確認する
- フードをかぶっても左右を見られる
- 丈が長すぎず転びにくい
- 手を動かしやすい
- 暗い時間でも見えやすい
- 自分で着脱できる
- 名前を外から見えすぎない場所に書ける
学校へ持参できる雨具や傘については、学校からの最新案内も確認します。
6.速乾タオル・替えの靴下・防水袋
雨具を用意しても、靴下、袖、かばんの一部が濡れることがあります。
濡れた状態のまま冷房の効いた室内へ入ると、不快感が続きます。
小さな雨季セット
- 小型の速乾タオル
- 替えの靴下
- 濡れた物を入れる防水袋
- ビニール袋またはファスナー袋
- 小さなハンカチ
職場、学校、習い事のかばんへ、最小限のセットを入れておくと便利です。
濡れた傘、レインコート、靴下をそのまま通勤かばんへ入れず、別の袋へ分けてください。
家庭に置いておきたい物
- 濡れた靴へ入れる吸水紙
- 靴を乾かすための場所
- 除湿用品
- 予備の通学靴
- 洗える玄関マット
湿った靴や雨具を閉じた収納へすぐ入れると、においやカビの原因になります。
使用後は汚れを落とし、十分に乾かしてから収納してください。
7.モバイルバッテリー・小型ライト
大雨の日は、移動時間が長くなったり、配車アプリや地図を通常より多く使用したりする場合があります。
スマートフォンの充電が切れると、家族や運転手への連絡、現在地の確認、支払いが難しくなります。
持ち歩く物
- 充電済みのモバイルバッテリー
- 端末に合う充電ケーブル
- 小型ライト
- 家族の連絡先を記載したメモ
モバイルバッテリーは、容量だけでなく、重量、発熱、充電規格、航空機への持込み条件を確認してください。
長期間使用して膨らんでいる物、異常に熱くなる物、外装が破損している物は使用しないでください。
日本から持参した方がよい物
雨季用品の多くはバンコクでも購入できます。
すべてを日本から持参する必要はありませんが、サイズや使い心地が重要な物は、日本で試してから購入すると失敗を減らせます。
日本から持参しやすい物
- 足に合う防水靴・レインシューズ
- 子どもの体格に合うレインコート
- 軽量で丈夫な折りたたみ傘
- 現在使用しているかばんのレインカバー
- 端末サイズに合う防水ケース
- 使い慣れたモバイルバッテリー
バンコクで購入しやすい物
- 一般的な傘
- 簡易的なレインコート
- タオル
- 防水袋・ビニール袋
- 玄関用マット
- 除湿用品
赴任前に大量購入せず、まず現在持っている物を持参し、実際の通勤・通学環境を見て追加する方法もあります。
レインシューズを2足以上持つべき?
毎日雨が続くと、前日に濡れた靴が完全に乾かない場合があります。
そのため、雨に対応できる靴を2足用意すると、交互に乾燥させやすくなります。
組み合わせ例
- 防水スニーカー+ショート丈レインシューズ
- 通常の通勤靴+折りたたみ式靴カバー
- 学校用の靴+予備の通学靴
使用頻度が分からない赴任前から高額な靴を複数買う必要はありません。
住居から駅、会社、学校までの歩行距離を確認してから追加してください。
靴カバーは長靴の代わりになる?
通常の靴の上から被せる防水靴カバーもあります。
靴カバーの利点
- 小さく折り畳める
- 突然の雨へ対応しやすい
- 旅行や出張に持参しやすい
- 通常の靴を一時的に守れる
注意点
- 靴の形によって装着しにくい
- 底の滑りやすさを確認する必要がある
- 破れやすい商品がある
- 内部に水が入ると乾かしにくい
- 深い水や冠水路へ入るための物ではない
日常的に雨の中を歩く家庭は防水靴、緊急用としてかばんへ入れたい家庭は靴カバーというように使い分けます。
子どもの通学かばんを雨から守る
子どもの通学かばんには、教科書、ノート、学校書類、タブレットなどが入る場合があります。
次の対策を組み合わせてください。
- 通学かばん用レインカバー
- 書類を入れるファスナー袋
- タブレット用の防水ケース
- 水筒を教科書と分けて収納する
- 替えの靴下を防水袋へ入れる
通学かばんの選び方については、次の記事をご覧ください。
バンコク日本人学校の通学かばんはランドセル?持ち物と選び方を解説
学校用水筒については、次の記事で容量、保冷、漏れ対策を解説しています。
大雨の日はいつもより早く移動する
雨が強くなると、普段と同じ距離でも移動時間が延びる場合があります。
事前にできること
- 外出前に雨雲と警報を確認する
- 帰宅時間の天気も確認する
- 通常より早めに車や配車サービスを手配する
- 駅や建物から屋根のある経路を確認する
- 子どもの送迎担当者と連絡方法を決める
- 大雨時に待機できる場所を確認する
- 家族へ遅延の可能性を伝える
雨が非常に強い場合は、予定どおりに移動することより、安全な建物内で雨が弱まるのを待つことを優先してください。
冠水路を歩かない・車で入らない
冠水した道路は、見た目では水深や流れを判断できません。
車で進入すると、車が停止したり、流されたりする可能性があります。
徒歩の場合も、排水口、段差、破片、汚染水、電気設備などの危険があります。
安全を優先する対応
- 冠水した道へ入らず引き返す
- 別の経路を探す
- 建物内で水が引くのを待つ
- 警備員や施設スタッフへ状況を確認する
- 子どもだけで冠水路を歩かせない
- 車やバイクで無理に通過しない
冠水した水へ触れてしまったとき
冠水した水へ触れた場合は、できるだけ早く安全な場所へ移動してください。
- 皮膚をせっけんと清潔な水で洗う
- 濡れた衣類や靴を交換する
- 傷がある場合は清潔にする
- 子どもが水へ入った場合も全身を確認する
- 目や口へ水が入った場合は医療機関へ相談する
- 発熱、発疹、傷の腫れなどが出たら受診する
傷口がある状態で冠水した水へ入った場合や、体調に変化がある場合は、自己判断せず医療機関へ相談してください。
自宅の雨季対策
雨季は、外出用品だけでなく、自宅の湿気や雨漏りにも注意します。
住居で確認したいこと
- 窓枠から雨水が入らないか
- バルコニーの排水口が詰まっていないか
- 玄関周辺へ水が入らないか
- 靴や傘を乾かせる場所があるか
- エアコン周辺に水漏れがないか
- 停電時の非常灯があるか
- 管理事務所の緊急連絡先を知っているか
住居選びと内見時の確認項目については、次の記事にまとめています。
家族で用意する雨季セット
| 置く場所 | 用意する物 |
|---|---|
| 日常のかばん | 折りたたみ傘、防水袋、タオル、モバイルバッテリー |
| 職場 | 替えの靴下、タオル、予備の充電ケーブル |
| 子どものかばん | 学校で認められた雨具、タオル、替えの靴下、防水袋 |
| 自宅 | 長傘、防水靴、ライト、充電器、予備の通学靴 |
| 車 | 傘、タオル、防水袋、充電ケーブル |
赴任前の雨季用品チェックリスト
□ 毎日持ち歩ける折りたたみ傘がある
□ 滑りにくい防水靴がある
□ 通勤・通学かばん用の防水対策がある
□ スマートフォンを雨から守れる
□ 薄手のレインコートを用意した
□ タオルと替えの靴下を入れる防水袋がある
□ モバイルバッテリーとケーブルがある
□ 自宅と職場に予備の雨具を分けた
□ 子どもが一人で雨具を使えるか確認した
□ 大雨時に待機できる場所を確認した
□ タイ気象局の予報・警報を確認できる
□ 冠水路へ入らないことを家族で共有した
□ 日本から持参する物と現地購入品を分けた
日本から持っていく雨季用品を比較する
すべてを日本で買いそろえる必要はありません。
ただし、毎日持ち歩く物やサイズ選びが重要な物は、赴任前に比較しておくと安心です。特に次の4つは、バンコク到着直後から使いやすい用品です。
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まとめ|雨具を増やすより、毎日使える小さなセットを作る
バンコクの雨季対策は、大きな長靴や大量の雨具を日本から持参することではありません。
毎日持ち歩ける折りたたみ傘を選ぶ。
滑りにくく乾かしやすい防水靴を選ぶ。
かばん、書類、端末を雨から守る。
タオル、靴下、防水袋を小さくまとめる。
スマートフォンの充電と連絡手段を確保する。
大雨の日は移動時間に余裕を持つ。
冠水した道路へ徒歩や車で入らない。
雨が降るたびに慌てないよう、自宅、職場、学校用のかばんへ、必要最小限の雨季セットを分けて準備してください。
主な情報確認先
・タイ気象局
・世界保健機関
雨季の時期、雨量、警報、道路状況は年や日によって異なります。外出前にタイ気象局、現地行政、勤務先、学校などの最新情報をご確認ください。
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