バンコク駐在で住む場所を選ぶとき、最も有名な地域や日本人が多い地域を選べば正解とは限りません。
勤務先まで通いやすい。子どものスクールバスが利用できる。買い物や病院へ無理なく行ける。家族が毎日安心して暮らせる。
このような生活動線が、自分の家庭に合っていることが重要です。
バンコクでは、同じBTS駅の周辺でも、駅から徒歩数分の物件と、ソイの奥にある物件では、生活の便利さが大きく異なります。
雨、暑さ、渋滞、子どもの送迎を考えると、地図上の距離だけでは判断できません。
この記事では、バンコク駐在家庭の住居候補になりやすい7エリアを、通勤、子どもの学校、買い物、住環境、家賃の考え方から比較します。
最終更新:2026年7月
先に結論
- 日本語環境と生活の便利さ:プロンポン
- 日本食・病院・習い事とのバランス:トンロー
- 便利さと落ち着きを両立:エカマイ
- BTS・MRTと通勤利便性:アソーク周辺
- 家賃と広さを重視:プラカノン・オンヌット
- シーロム方面への通勤:サトーン
- 広い住居・東部方面・インター校:バンナー
ただし、最適な地域は勤務先、学校、会社の家賃補助、通学方法によって変わります。
住む場所は「勤務先・学校・生活」の順に考える
物件サイトを見始める前に、家族の毎日の移動先を書き出します。
1.勤務先
- 最寄り駅
- 会社の送迎車の発着場所
- 出勤時間
- 高速道路を使うか
- 工業団地や郊外へ通勤するか
- 在宅勤務の日数
2.子どもの学校
- 日本人学校かインター校か
- スクールバスが利用できるか
- バスの乗車時間
- 学校へ保護者が行く際の交通手段
- 塾や習い事への移動
- きょうだいが別の学校へ通うか
3.日常生活
- スーパー
- 病院・歯科
- BTS・MRT駅
- 日本食レストラン
- 子どもの習い事
- 公園や遊び場
- 配偶者が一人で移動しやすいか
勤務先へ近くても、配偶者と子どもが毎日長時間移動する住居では、家族全体の負担が増えます。
家族向け7エリア比較
| エリア | 向いている家庭 | 主な利点 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| プロンポン | 初めての赴任、日本語環境を重視 | スーパー、病院、飲食、習い事が充実 | 家賃、交通量、ソイの奥行き |
| トンロー | 家族生活と飲食・医療を重視 | 日本語サービスが多く、選択肢が豊富 | 渋滞、駅から遠い物件がある |
| エカマイ | 便利さと落ち着きの両方を求める | BTS、買い物、東部方面への移動 | 物件の場所により利便性の差が大きい |
| アソーク周辺 | BTS・MRTを使って通勤する | 路線接続、オフィス、商業施設 | 交通量、騒音、繁華街との距離 |
| プラカノン・オンヌット | 家賃と部屋の広さを重視 | 中心部より選択肢を広げやすい | 日本語サービス、通学時間 |
| サトーン・シーロム | シーロム方面へ通勤する | BTS・MRT、オフィス街への利便性 | 日本人学校・スクンビットへの移動 |
| バンナー・ウドムスック | 広い住居、インター校、東部通勤 | 中心部より広い物件を探しやすい | 中心部への距離、車への依存 |
1.プロンポン|初めての赴任で生活しやすい
プロンポンは、バンコクへ初めて赴任する日本人家庭が比較しやすい地域です。
日本食材、病院、歯科、飲食店、塾、習い事などを、日本語で利用できる選択肢が多くあります。
UFMフジスーパーの公式サイトでは、プロンポン駅やスクンビット・ソイ39周辺などに複数店舗を案内しています。
プロンポンが向いている家庭
- 初めて海外生活をする
- 配偶者が日本語で生活できる環境を重視する
- 子どもの塾や習い事を利用する
- 徒歩圏で買い物や病院を済ませたい
- BTSで通勤する
プロンポンの注意点
- 駅周辺や新しい物件は家賃が高くなりやすい
- 朝夕の交通量が多い
- ソイ39などは駅から奥へ入ると徒歩移動が長くなる
- 歩道が狭い場所や段差がある
- 人気物件でも騒音や工事の影響がある
「プロンポン駅」と表示された物件でも、徒歩で無理なく駅へ行けるとは限りません。
実際の入口から駅、スーパー、送迎場所まで歩いて確認してください。
2.トンロー|日本語サービスと家族生活のバランス
トンローには、日本食レストラン、病院、クリニック、スーパー、習い事などが集まっています。
プロンポンより少し落ち着いた住環境を求めながら、日本語サービスも利用したい家庭の候補になります。
トンローが向いている家庭
- 日本食や日本語医療を利用する機会が多い
- 子どもの塾・習い事への移動を重視する
- 駅前だけでなく住宅街も比較したい
- スクンビット中心部で生活したい
トンローの注意点
- トンロー通りの渋滞
- BTS駅から遠い物件がある
- 物件によっては車や送迎サービスが必要
- 飲食店近くでは夜間の音を確認する
- 高級物件は家賃が高くなりやすい
駅からの距離だけでなく、毎日使う道路の混雑を確認してください。
朝と夕方では、同じ距離でも移動時間が大きく変わることがあります。
3.エカマイ|中心部の便利さと比較的落ち着いた環境
エカマイは、BTSを利用しながら、プロンポン・トンローより少し東側まで住居候補を広げたい家庭に向いています。
商業施設、スーパー、飲食店があり、東部方面へ移動する家庭にも候補になります。
エカマイが向いている家庭
- BTSで中心部へ通勤する
- トンロー周辺のサービスも利用したい
- プロンポンより住居候補を広げたい
- チョンブリ・パタヤなど東部方面へ移動する
エカマイの注意点
- エカマイ通りは時間帯によって混雑する
- 駅周辺と北側の住宅地では生活動線が異なる
- 日本語サービスの密度はプロンポンより低くなる
- 物件周辺の歩道や夜間の明るさを確認する
4.アソーク周辺|BTSとMRTを利用する通勤家庭
アソーク周辺は、BTSスクンビット駅とMRTスクンビット駅を利用できるため、複数方面へ通勤する家庭に便利です。
MRTブルーラインは、アソーク通り、ラマ9世交差点、ラチャダーピセーク通りなどを通っています。
アソーク周辺が向いている家庭
- BTSとMRTを使い分けたい
- 夫婦で勤務先の方向が異なる
- 駅周辺の商業施設を利用したい
- 車だけに頼らず生活したい
アソーク周辺の注意点
- 慢性的な交通量
- 駅周辺の人通りが多い
- 繁華街や歓楽街に近い物件がある
- 夜間の騒音や周辺環境を確認する必要がある
- 子どもが一人で歩く経路を確認する
アソーク、ナナ、ペッチャブリー寄りでは、同じ物件価格帯でも周辺環境が異なります。
昼だけでなく、夜と週末にも現地を確認してください。
5.プラカノン・オンヌット|家賃と広さを比較したい家庭
プラカノンやオンヌットは、スクンビット中心部より東側まで候補を広げ、家賃や部屋の広さを比較したい家庭に向いています。
BTS沿線であるため、駅に近ければ中心部へ電車で移動できます。
向いている家庭
- 家賃補助に上限がある
- 同じ予算で広い部屋を探したい
- BTS通勤が可能
- 日本語環境が多少少なくても対応できる
- 赴任生活に慣れている
注意点
- 勤務先までの乗車時間
- 日本人学校のスクールバス送迎可否
- 日本語対応の病院や塾までの移動
- 通勤時間帯のBTS混雑
- 駅から物件までの徒歩環境
家賃が安くなっても、毎日のタクシー代、塾の送迎費、移動時間が増えれば、家族全体の負担は下がらない可能性があります。
6.サトーン・シーロム|オフィスへの通勤を優先
サトーン・シーロム周辺は、同地域のオフィスへ通勤する家庭にとって有力な候補です。
BTSシーロム線やMRTブルーラインを利用できる地域があります。
向いている家庭
- 勤務先がシーロム・サトーン周辺にある
- 通勤時間を短くしたい
- BTS・MRTの利用を重視する
- スクンビット以外の生活圏も検討できる
注意点
- 日本人向けサービスはスクンビットほど集中していない
- 日本人学校や塾への移動時間
- 平日と週末で街の雰囲気が異なる
- 幹線道路沿いの騒音
- 学校バスやインター校バスの送迎可否
夫の通勤だけで決めず、配偶者と子どもが日中どのように移動するかも確認してください。
7.バンナー・ウドムスック|広い住居と東部方面へのアクセス
バンナーやウドムスック周辺は、中心部より広い住居を探したい家庭や、東部方面へ通勤する家庭の候補です。
周辺のインターナショナルスクールへ通う家庭にも検討されますが、学校ごとにスクールバスの範囲が異なります。
向いている家庭
- 勤務先がバンナーや東部方面にある
- 広い部屋や戸建てを探したい
- インター校への通学を重視する
- 自家用車や会社の送迎車を利用できる
注意点
- スクンビット中心部までの移動時間
- 車やタクシーへの依存度
- 日本語医療や日本食材店までの距離
- 高速道路の入口と朝夕の渋滞
- 学校送迎の所要時間
地図上では中心部から離れていても、勤務先や学校が東側であれば、家族全体の移動時間を短くできることがあります。
日本人学校へ通うなら住居契約前にバスを確認する
バンコク日本人学校の通学バスは、モントリー社が運行しています。
学校公式FAQでは、ルート、送迎時間、送迎範囲について、学校から正確な回答はできないため、モントリー社へ直接確認するよう案内されています。
物件契約後の確認では遅い場合があります。
日本人学校へ通う予定なら、候補物件の住所やコンドミニアム名を伝え、送迎できる地域かどうかを契約前に確認してください。
確認したいこと
- 候補物件からバスへ乗れるか
- 乗車場所は建物前か、集合場所か
- 朝の乗車時刻
- 帰宅時刻の目安
- 乗車時間
- 低学年と高学年で条件が異なるか
- 転居時の手続き
- 料金と支払時期
同じ地域でも、道路幅、バスの進入、利用者数などによって条件が変わる可能性があります。
インター校は学校バスの経路から住居を決める
インターナショナルスクールへ通う場合も、学校名を決めてから住居を探す方が安全です。
学校へ確認すること
- スクールバスの対象地域
- 自宅前送迎か集合場所か
- 片道の乗車時間
- バス代
- 幼児の保護者引き渡し条件
- 放課後活動後のバス
- 兄弟で下校時間が違う場合の対応
有名なインター校でも、自宅から片道1時間以上かかれば、子どもの負担が大きくなります。
駅から徒歩5分をそのまま信じない
物件広告の徒歩時間は、実際の生活で必要となる時間と異なる場合があります。
現地で確認すること
- 物件の玄関から駅入口までの時間
- 大通りを渡る必要があるか
- 歩道があるか
- ベビーカーで通れるか
- 夜間も明るいか
- 雨の日に水がたまらないか
- 犬やバイクが多くないか
- 駅のどの出口を使うか
徒歩5分でも、歩道が狭い、信号待ちが長い、大通りを渡るなどの条件があると、子ども連れでは負担が増えます。
シャトルサービスの有無を確認する
駅から離れたコンドミニアムやサービスアパートメントには、駅やスーパーまでのシャトルサービスがある場合があります。
確認したい条件
- 運行時間
- 予約が必要か
- 運休日
- 送迎場所
- 朝夕の利用者数
- ベビーカーや大きな荷物を載せられるか
- 夜間も利用できるか
シャトルがあることだけで安心せず、家族が使う時間帯に運行しているか確認します。
通勤時間は平日の朝に確認する
休日の内見では道路が空いており、実際の通勤時間を判断できない場合があります。
車通勤や会社の送迎車を利用する場合は、平日の出勤時間帯に経路を確認してください。
調べる方法
- 平日の同じ時間に地図アプリで確認する
- 不動産担当者へ実際の通勤例を聞く
- 同僚に朝夕の所要時間を聞く
- 可能なら平日に一度移動してみる
- 大雨の日に時間が延びることも想定する
距離が短くても、渋滞する交差点や細いソイを通る物件は、毎日の移動時間が長くなる可能性があります。
日本食材店と病院は「徒歩圏」でなくてもよい
日本食材店や日本語対応病院が近いことは安心ですが、すべてを徒歩圏へそろえる必要はありません。
日常的に使う物と、月に数回利用する物を分けます。
徒歩圏にあると便利な物
- 一般的なスーパー
- コンビニ
- 薬局
- 飲料水や日用品の購入先
- 子どもが利用する送迎場所
車やBTSで行ければよい物
- 大型の日本食材店
- 専門的な病院・歯科
- 大型商業施設
- 月数回の習い事
すべての利便性を求めると、家賃が上がり、物件の選択肢も狭くなります。
家賃だけでエリアを比較しない
中心部から離れると家賃を抑えられる可能性がありますが、次の費用が増える場合があります。
- タクシー・配車サービス
- 高速道路
- 車と運転手
- 学校や塾への送迎
- デリバリー料金
- 移動に使う時間
家賃が月1万バーツ下がっても、交通費と送迎負担が増えれば、実質的な節約にならない場合があります。
会社の家賃補助条件を確認する
□ 家賃補助の上限
□ 上限を超えた分の自己負担
□ 共益費の扱い
□ インターネットの扱い
□ 駐車場の扱い
□ 家具・家電の費用
□ 保証金・デポジット
□ 前払い家賃
□ 仲介手数料
□ 法人契約か個人契約か
□ 指定仲介会社の有無
□ 途中解約と本帰国時の条件
□ 会社が認める居住地域の範囲
予算上限まで使うことが最善とは限りません。
通勤、通学、生活費、住居の広さを含めて判断してください。
住居周辺を昼・夜・雨の日に確認する
可能であれば、契約前に異なる時間帯で周辺を確認します。
昼に確認
- 日当たり
- 工事音
- 交通量
- 買い物環境
- 子どもの遊び場
夜に確認
- 道路の明るさ
- 飲食店やバーの騒音
- 人通り
- 帰宅経路
- 建物の出入り
雨の日に確認
- 敷地入口や道路の水たまり
- 屋根のある動線
- タクシーの乗降場所
- 窓やバルコニーからの雨水
- 物件周辺の渋滞
エリア選びの失敗例
勤務先だけで決める
夫の通勤は短くなっても、配偶者の買い物、子どもの通学、塾の送迎が不便になる場合があります。
駅名だけで決める
同じ駅でも、駅直結、徒歩圏、ソイ奥では生活が異なります。
家賃上限まで使う
家賃以外の光熱費、交通費、教育費が想定以上になる可能性があります。
休日だけで内見する
平日の渋滞、学校バス、工事音を確認できません。
バスを契約後に確認する
希望するスクールバスが物件周辺へ入れない可能性があります。
日本人が多いという理由だけで決める
日本語環境は安心につながりますが、自分の家庭の勤務先や学校に合うとは限りません。
住居エリア決定チェックリスト
□ 夫婦それぞれの勤務先を確認した
□ 学校と通学方法を決めた
□ スクールバスの送迎可否を確認した
□ 平日朝の通勤時間を調べた
□ 駅まで実際に歩いた
□ スーパーと病院までの移動を確認した
□ 塾・習い事への移動を確認した
□ 昼と夜の周辺環境を確認した
□ 騒音と工事を確認した
□ 雨の日の入口と道路状況を確認した
□ 家賃以外の費用を確認した
□ 会社の補助上限と契約条件を確認した
□ シャトルの運行条件を確認した
□ 本帰国・途中解約の条件を確認した
□ 家族全員が無理なく暮らせるか話し合った
物件内見で確認すること
住む地域を決めた後は、部屋の広さや内装だけでなく、騒音、カビ、防犯、契約、光熱費などを確認します。
現在のBTS・MRT路線を確認する
路線や駅周辺施設は変更されるため、住居決定時には公式サイトで最新情報を確認してください。
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まとめ|有名な地域より、家族の毎日の動線で決める
バンコク駐在の住む場所は、日本人が多いか、家賃が高いかだけで決めるものではありません。
勤務先まで無理なく通える。
子どもの学校バスが利用できる。
配偶者が一人でも買い物や病院へ行ける。
塾や習い事への移動が現実的である。
家賃と交通費を合計して比較する。
昼・夜・雨の日の周辺環境を確認する。
プロンポンやトンローが便利でも、すべての家庭に最適とは限りません。
反対に、中心部から離れていても、勤務先や学校に近ければ、家族全員の負担を減らせる場合があります。
物件そのものを見る前に、家族が毎日どこへ行き、どの交通手段を使うのかを整理してください。
主な情報確認先
・BTS SkyTrain
・Mass Rapid Transit Authority of Thailand
・泰日協会学校
・UFMフジスーパー
交通路線、スクールバス、店舗、家賃、住居の募集状況は変更されます。住居契約前に、勤務先、学校、モントリー社、物件管理者、各サービスの最新情報をご確認ください。
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